保険診療でないことを前提に来られた患者さん 処置信仰に愁う!

当医院が開業して初めて経験した会話が
最近すごく珍しい受診希望の電話越しに
「うちは、保険は利かない自費診療ですが・・」
「分かってます、だから電話しました!」
おもわず妻(受付)と顔を見合わせた記憶が鮮明に
2023年10月 当医院の患者さんの推薦があって
他の歯科医院に通っていたという方が
治療方針(度重なる処置)に疑問を感じて来院

レントゲンと既往歴の問診をして
ご本人が気にしている虫歯問題より
左側上下の問題をレントゲンで説明し
当医院の疾患と対処法の考えを伝えて
今までの歯科に対する考え方の変更を提案
説明を聞いていただけただけになるかと・・
自費診療:5,500円
2024年4月 左下第一大臼歯部の腫れを訴え来院


レントゲンで細部を確認し、腫れを感じる原因を
〇本来噛めない状態の歯牙状態で普通に生活
〇仕事(生活習慣)が体に合っていない可能性
〇栄養の取り方(玄米志向)の口腔内状況との兼ね合い
〇まじめで一本気な性格の体に対する影響
で説明し、今できそうな処置として

噛み合わせの調整をさせていただきました。
自費診療:1時間で11,000円
同年の5月 先月訴えのあった違和感は緩解を確認
「他の歯科医院とは全く違う感じします!」
と言われても、何も特別なことはしていなく
前回採取した上下の模型で咬合問題を説明し
身体と歯の関係を話すと整体で体のバランスが
上手く取れずに歩き方が足を引きずる感じだと
注意を受けているとのことで体のことはさて置き
衛生士の口腔内チェックで上顎左右第一小臼歯
の虫歯の問題を予防の観点から様子を見るか
今までの保険の処置基準に従い処置をするか
ご本人に決めていただき予防を選択されました。
自費診療:10,000円
6・7月と衛生業務を自費診療:6,000円にて行い
8月は来院無く 9月に入って左下の違和感を訴え

レントゲンで左下第一大臼歯の歯槽骨炎症の再燃が
疑われ、生活習慣の問題を入念に説明しながら
再度咬合調整をし、咬合圧のコントロールを整体に
任せるかブリッジと冠をやり直すかのプランを提示
自費診療:11,000円
10月は用事の関係で来院されず 11月に来院された時
旅行先で左上のブリッジあたりから歯ブラシの時に
ドッと出血があり驚いたという報告があり、このまま
様子を見るより左上第一小臼歯にある虫歯のことと
下の腫れた歯の問題を治める為にもブリッジの除去を
するのが良いのではと説明し、同意が有った事を受け
仮歯用模型の型取りをして技工所に仮歯の依頼をする。
自費診療:7,000円
*ご本人の希望はまたブリッジを作成して噛めるように
してほしいとの訴えに、ジルコニアブリッジの費用を
提示し、費用面の問題は無いことを確認
ジルコニアブリッジ:(set時の費用)約30万円
同年の12月に技工から届いた仮歯の状況を自分なりに考え

患者さんにブリッジをすることの難易度と下の歯の
骨の炎症も踏まえて入れ歯の方がよいのではないか
と伝え、ちゃんと噛めるようにする入れ歯のプランは
機能美入れ歯:40万円以上 セラミック冠10万円弱×2
となりかなり費用が嵩むことが予想されるが、それでも
処置を進めていくか今後のご自身の希望を確認しながら

時間をかけ患者さんの頭の中を整理してもらいました。
ようやくご本人の考えが当医院の治療計画を受け入れ
このままより処置をしていくという事に話がまとまり
局所麻酔をし奥歯の冠に切れ込みを入れると予想通り
手前の歯の修復物がそのまま外れ、その被せ物の下に
汚れと共に新たな虫歯が確認されました。

なるべく神経の処置を避けたいという歯の
保存性を確保する考えを患者さんと共有でき
念のためレントゲンで神経保存の可能性を探り
本人と相談のうえで神経の処置をする決断をし



仮歯にしても痛みが出にくくなるところまで
神経の処置をしてから仮歯を調整して仮着
自費診療:30,000円+技巧代6,000円
一週間後に痛みが治まったのを確認し

神経の最終パッキング材を挿入し、土台用の型取りをし
ご本人の修復法に対する希望を確認、ブリッジという
構想を頭に置きながら

仮歯の調整をした時に咬合圧の問題のサインに気付く
自費診療:10,000円(本来20,000円)
技工に土台作成用の模型でブリッジ設計を依頼
やはり咬合高径の問題が有りコア作成は適さないと
返答があり、その模型で仮歯の作り直しを依頼
2025年1月に入ってから二度の仮歯の脱落を経験
一度目はレントゲンで問題ないか確認し、根尖に
炎症反応が出始めていることをご本に伝え再仮着
ブリッジにするか入れ歯であきらめるかの相談を
ここから何度か繰り返していくことに

自費治療:6,000円

二度目の時に仮歯が間に合い、休日診療ではありましたが


保険と違って休日でも料金設定は変わらず
自費診療:6,000円+技巧代5,500円
この仮歯が外れなければブリッジは可能と説明
1週間後に衛生管理で来院した時に、仮歯の装着
した感じを聞き、そこで入れ歯の利点について
上下第一大臼歯の歯槽骨の炎症の問題を絡め
他の患者さんの症例の写真を見せながら説明
自費診療:6,000円
6日後に突然脱落で診療時間外に来院、修理と
顎の動かし方や力の掛け方を助言し整体受診
を促し、また外れるようなら入れ歯が・・と
自費診療:6,000円
2025年2月 衛生士さんが指摘していた虫歯があった
右上第一小臼歯が痛み出したという訴えで来院
(その前の歯のコンタクト封鎖レジンが魅力的?)

そんなことより、何かの変化が痛みを誘発した事は
事実ではありますが、そのことに対処するよりは
今までの予防という概念で経過観察をしていく姿勢を


通常の処置による対処することに方針転換し
セラミックのインレー修復も考えましたが
虫歯の深さを考え神経を保護する処置をした
後にレジン(プラスチック)で充填した後に
今回の痛みの原因の一つに考えられる汚れ
の問題を再度指導強化するための衛生業務
も合わせて歯ブラシ指導と食事指導を行う。
自費診療:12,000円
2025年3月後半に仮歯が割れたと来院され
写真からブリッジ下の歯肉が落ち着いて
見えるのと後方の支持歯の辺縁歯肉状態

からブリッジの構造上の問題以上に、体の使い方が
固定式のブリッジには向いていない感じがして
仮歯の状況を眺めてみてふと感じた違和感が・・

よく話を聞くと、3月の初めに交通事故にあい
しばらく首が痛くて難儀していたとのこと
左下第一大臼歯の遠心歯肉より排膿もあり
仮歯の装着は控えて、衛生業務だけ行う
自費診療:6,000円
2025年4月に入って以前詰めた右上第一小臼歯の
違和感と左下第一大臼歯の問題をレントゲン

で確認した後、ご本人と治療計画を話し合い
左上のブリッジ修復は諦め、入れ歯で合意し
左下の排膿している奥歯の処置について
歯根の破折が考えられることを踏まえて
1・最後臼歯と連結固定で補強
2・全部か半分抜いてブリッジ
3・そのまま残して上から入れ歯作成
を提示させていただきました。
(因みにインプラントはご本人から✖と、
もし行う場合は転院という説明は不要に)
下の歯の修復費用についてはこの時点では
設計予測が立たない分説明は控えました。
2025年4/9 左上第一小臼歯のセラミック冠と
その奥の第一大臼歯の土台のかたどりをして
左下の腫れが悪化した原因と交通事故との
関連性を損保会社に説明した結果を受けて
(病変の悪化の因果関係は認められないが
仮歯の破折は保険適用になる?!(-_-;))
プランを一層慎重に考える必要性を感じました。

自費診療:2時間半32,500円
同年4/23 左上第一小臼歯にe-Max(SKタイプ)set
左上第一大臼歯ファイバーコアset
補綴物代:75,000円+技巧代9,600円

set時に左下の第一大臼歯から排膿が認められ
同時に処置を進めることの必要性を強く感じ

上の奥歯の形成と型取りを行った後、迷わず
左下第一大臼歯の冠を外したまでは良かったのですが
その下の土台の撤去が思った以上に時間がかかって
思い描いた処置ができずにその日は終了に

自費診療:2時間半32,500円
同年5/8 前回のやり残した排膿部の根管壁損傷部を
根の処置をするためにも一時的な根の壁の修復をし

レントゲンで確認した状態の説明と計画を
〇半分残して炎症部を抜歯
〇根の処置をしながら生理活性材併用
〇すべて抜歯
をそのそれぞれ後の処置と合わせて解説し

初診時よりだいぶ症状が進んでいてブリッジの
設計は難しいことを説明し、まず抜くか根の処置を
もう少しやってみるかで考えてもらうことにしました。
自費診療:2時間26,000円+投薬3000円

同年5/15 左上第一大臼歯にe-Max setと
下の歯の根の処置をできるところまで行い


補綴料金;7,5000円 自費診療:1時間13,000円+リーマ代400円
+投薬代3,000円
この時、ご本人は上が入れ歯なので下はブリッジにしたいという
意思表示でしたが、排膿の状態とレントゲンの骨状態次第だと説明
同年5/23 衛生業務で左下第一大臼歯の排膿状況を確認

自費診療:6,000円+投薬3,000円
同年5/30 左上の入れ歯の設計と型取り

左上第二大臼歯のインレーを入れ歯の設計上
削合した時に穴が開いて下の象牙質が露出
したことをご本人に伝え、その対処として
セラミックインレーにて修復後に入れ歯の
作成に入るかこのまま作るかを相談し、併せて
当医院が勧めていた機能美デンチャーという
高額で噛むという機能に特化した入れ歯の設計は
下の歯の噛む相手が咬合圧力に悲鳴を上げている
ことから今回は適応でないことを伝え、設計を
保険対応のものにプラン変更を提案しました。
作るものが保険対応のものにすることを了承され
削合したインレーはそのままにするということに
自費診療:一時間以上かけ16,000円
同年6/14 義歯set

同時に下の治療方針を再度説明し、左下の補綴処置は
上が入れ歯であることから噛む状態に不満が無ければ
このまま何もしないで処置を控えるのも有り とか
このまま炎症を治めた後に考えることの利点などを
あ~でもない、こ~でもないと・・ 患者さんから
「こんなに悩ませる歯医者って、他にないんじゃない?」
お褒め?の言葉をいただき、再度気を引きしめて

義歯代金:100,500円
同年6/30 左下の根の処置をやり直し



目的の処置の根尖到達はリーマの犠牲のおかげで
リーマ破折迷入残存というアクシデントも回避で
ただ、歯肉からの排膿は相変わらず

仕方なく前回の悩ませたことに付け加え
〇左下奥歯2本の連結冠で補強の案は✖
〇左下第一大臼歯の根の処置後に仮の詰め物
〇今の状態で噛むことに支障が無ければこのまま
という事と、ご本人の希望の最後臼歯の金属を
セラミックに変えたいという希望は保留に?!
自費診療:13,000円+リーマ代400円
2025年7/7 左下第一大臼歯の最終的な根の処置を

辺縁の歯肉からの排膿も認め、根尖からの
出血様排膿もあり、薬液固定後にパッキング

とりあえず仮の蓋をして、投薬は今回は控えることに
自費診療:19,500円
同年7/18 衛生業務で同じように排膿を確認
投薬の再開を相談し

自費診療:6,000円+投薬代3,000円
同年7/24 投薬のために来院

落ち着いているようで腫れている場所が気になり

ご本人と相談し、排膿を確認の切開をし
投薬を超重曹水に変えることを提案する。
自費診療:6,000円+3,500円
同年8/25 レントゲンで症状の確認をする

改善傾向とみるかを排膿状態と合わせ患者さんと
話し合い、投薬と超重曹水を併用して様子見に
自費診療:6,000円+薬代6,000円
2025年9/3 投薬のみで来院
自費診療:3,150円
同年9/10 突然投薬のみで来院

相変わらず排膿が認められましたが

皮膚反応が出ていたので投薬は中止
自費診療:500円
同年9/29 局所の処置をし直すため来ていただき

相変わらずの排膿を確認し破損部の消毒の為

詰め物を削り飛ばし、局所麻酔をした後で
電気メスで歯肉の切除と固定をしてから

ドックズベストセメントで被覆してセメント充填
自費診療:16,000円
同年10/20 衛生業務で来院 排膿は同じように

自費診療:6,150円
2025年12/6 衛生業務で来院時、衛生士の指摘で

排膿状態が変化しているためレントゲン確認し

ポケット洗浄と抗生剤塗布とビタミンCサプリ
食事は健康食で玄米をまだ食べているとのこと(-_-;)
自費診療:15,444円
2026年1月 衛生業務で来院 衛生士の再指摘があり

排膿の変色が認められ確認のレントゲン撮影

改善している部分と悪化してそうな部分が
混在しているので、歯肉マッサージを入念に
ペリオクリンをポケットに挿入する。
自費診療:6,500円
同年の2月 衛生管理で来院
一見落ち着いているように見えて

押すと排膿の色が元に戻り始め、漿液性に?
「もう、このままでいいかも!」とご本人が
自費診療:6,000円
同年の3月 衛生業務で来院

見た目は改善傾向でも、ご本人の感覚が
「まだ、膿が出てる感じあります!」

押せば排膿するのは相変わらずで、レントゲンにて
改善しているところと、変わらないところが(-_-;)
「今日はガリガリしないんですか?」物足りなさげに
マッサージ中心にエアーフローとペリオクリン
自費診療:6,500円
同年の5月に予約が入っていたのですが4月中旬に
「数日前から痛みと腫れが、もう抜いたほうが・・」
午後の4時あたりに急な電話で受診希望
「すぐ来れますか?」「仕事があるので・・」
「私はzoomが6時から8時まであるので、
夜の9時ではどうですか?」「私も10時からzoomで」
仕方ないので免疫向上の食事指導と温熱(風呂)+睡眠
を支持し、翌日の時間外早朝からの診療することに

来院時、顔色がいいのでまずレントゲンを
問題の場所と、以前詰めてまだ違和感があると
訴えがあった歯の撮影をして所見説明し

口腔内の状態を見て、何かが違う気がし
今までの流れを聞くと、睡眠時間が取れない
忙しさの中で、左膝の捻挫で噛み締めていた
ことに加え「まだ玄米たべてます?」に
「えっ ダメなの?聞いてないし!」という返答
また同じ忠告と、抜くかどうかをご本人に決めてもらい

ポケット洗浄時の排膿が少なく、レントゲンとの
兼ね合いから局所投薬(ペリオクリン)と抗生剤
殺菌性(ペニシリン)か静菌性(マクロライド)
の選択と量を相談して数日後に予後観察を約束
自費診療:7,000円
<考察>
私としては早い時期から、左下の歯の問題は噛む力が
食事のときか寝ているときあるいはバイクに乗って
仕事をしている時の姿勢に問題が有る可能性を指摘し
寝ることへのアプローチは一旦置いておいて、まず
健康志向からの玄米はサプリと白米に変えてもらい
体幹の改善は整体治療院にお願いする旨を強く訴えた
つもりでしたが、ほとんど耳に入っていなかったよう
なのがよく言われるアンビバデンス志向なんだろうと
(*´σー`)エヘヘ
3日後に仕事の都合をつけて来院

ご本人は、多少腫れが引いて改善してきた感じ
と仰っていましたが、所見は相変わらずで
抜くことも考えられることを伝え、どうするか

という話になるのですが、結局 即決断は避け
ポケット洗浄とペリオクリンの局所塗布をし
「飲み薬はどうしますか?」に「必要ですか?」
という返しが来たので
「普通ではとりあえず抗生剤を出しますが、私は
養生してもらえれば飲む必要はないと考えます!」
に賛同いただき、経過観察へと
<感想>
自費診療への思い入れから、保険診療とは異なる
処置という外科領域のアプローチより経過観察を
主体になるべく手を出さないという診療姿勢は
患者さんにとって将来的にどんな結果を生むのか
より今その時点で問題と感じていることに対処して
ほしいという思いを前面にださないように我慢して
いる患者さんの思いを逆手に取った自己陶酔的行為に
思えてくるのは、やればやるほど思ったような結果が
出ないときに自己反省として出てくるものなのかも((+_+))
できたらご本人にこの記事に反応してもらえたらなぁ~♪
