中心咬合理論に喧嘩を売る?どこで噛んでるの?!(-_-;)

生活基盤を文明社会からなるべく自然へと移行させて

自分の体と食の理想を追求しているように伺えた方が

車で小一時間かけて当医院に来られる様になったのは

2021年12月 身内の方の紹介で処置を控える方針に

 興味を持っていただいたようです。ただ、出来たら

 悪いところは全部治したいというご希望もあるようで

 歯は治らないと考える私の考えがご本にの耳に

 届いてくれるかがちょっと心配でした。

  口腔内とレントゲンから、処置を控えるという

 考えは大切だという思いは理解して頂けたとしても

 以前に行った処置の抱える問題の再燃による

 処置が必要となっている箇所があることの説明と

 若いころにやった前歯の被せ物の状態からすると

 いずれ大がかりな処置が必要になりそうだという

 耳痛な内容は、ご本人に伝えるのを控えた  か

 してもサラッと済ませたと思います。

 その理由は、開咬を伴う咬合が修復処置には

 難しい状態だと判断したためだったと・・

2022年1月 色々な場所に虫歯の問題が有る中

 以前の歯医者さんが処置をしてくれていた

 左上第一大臼歯が、レントゲンからも問題が

 生じてきていることを説明し、神経の処置が必要

 に見えたのですがご本人はドックベストセメント

 を応用して歯の神経を保存することを望まれたので

 一応その希望を尊重して処置をし始めたのですが

 もう一度、今までの経緯の詳しいお話を聞き直し

 保険診療で神経の処置をするのが妥当だという事を

 告げ、局所的なアプローチでなく詰め物を外して

 神経の処置をしていくことを画像で説明しながら

 不安と疑問を解決していく工程を丁寧に行い

 今までしてきた歯の神経を守る処置が神経の道を

 狭まめてしまうことによって、その処置の意図に

 反して根の処置をしようとすると通常よりに時間

 がかかるという事を諭しながらやっていて ふと

 口の開け具合が神経の処置に適していないという

 処置の難易度がさらに上がるということに気づき

 前任の歯科医の方のご苦労がひしひしと感じられ

 保険診療であっても患者さんの期待に添うようにと

 自分なりに頑張って時間効率を考えて行った処置が

 案の定、薬液が思ったところまで届かずその日は終了

3日後の診療で衛生業務を行った後に引き続き根の処置を

 するときにこの歯の処置を最終的にどうしたいかを

 確認すると、一時的に詰めておくことにとどめたいと

 いう希望が確認できたので前回薬が行き届かなかった

 口蓋根という一番太く根尖に問題が無い根だけ

 最終パッキンを行い、頬側の2根はビタペックス

 での貼薬のまま補強後に充填して終了しました。

 正直、このケースで保険での冠修復は控えたかった

 ことと運よくご本人が被せ物を希望しないという事

 が重なり、根尖の病巣の予後を確認するためにも

 あくまで一時的処置だという事を念を押しました。

 レントゲンで経過を見る根尖病巣と薬剤の関係を確認し

 あとは歯周病や虫歯の症状安定を衛生士さんにお願いし

 遠方から来られることもあり月一度の割合を厳守して

 予防処置に来院されていました。

  虫歯の多発状態が気にはなりましたが、お口の中の

 細菌の状態や酸性度の検査で既存の病巣の明らかなる

 症状悪化の危険性はさほど感じられなかったので

 虫歯の中でも一番気になる右下第二小臼歯の虫歯

 に対する処置をどうするかご本人に考えていただき

 仕事上の問題が有って、虫歯活動性を抑えるには

 少し不安がある(糖の常用)ということを考慮し

2022年4月 患者さんの希望と私の見解から

 保険診療にてプラスチックで充填処置をしたあとは

 症状(痛み)が無いのであれば予防処置で経過を見る

 というお互いの合意が出来ました。そこから

 ご本人の口腔環境への気配りが目覚めはじめ

 こちらとしては文句が言えないところまで努力され

 後はすでに詰めたところの問題をどう鎮静化させるか

 という課題に挑戦していただきました。  ただ

2025年7月 検診で来院されたときの第一声が

 「前歯がかけちゃいました!」

 人前に立つお仕事だけにこのままというわけにはいかず

 この日を起点として処置を控えるという方針を変え

 歯科医院特有の補綴という難題に挑むことになりました。

 通常でしたら保険診療でなく自費診療となると二の足を踏む

 ことになりがちですが、ご本人はそれを承知で来院されて

 いたこともありスムーズに処置へ移行できましたが

 私の理想と考える開咬状態を改善(部分矯正)してからの

 補綴処置はいろんな面で無理があるという事になりました。

 本来でしたら、仮歯を用意してから始めるのですが

 ご本人の強い要望で仮歯は私が作ることに(-_-;)

 さすがにこの仮歯では申し訳ないと一週間後に

 技工で作ってもらった仮歯の試適で再確認した咬合特異性と

 ご本人の感想が突出度が強くなったという訴えもあり

 そのことを踏まえ、まづは左上の前歯の土台外しを

 2時間ほどかけて慎重に行いなんとか再び土台作成の為の

 印象を取った時に、仮歯の作り直しを提案しました。

2025年7月の後半に入って

 仮歯と土台が完成してきたのでさっそく口腔内へ

 ご本人に突出度の改善が出来ている感じがするか

 確認していただき、細かいことの詰めをしてから

 できてきたファイバーコアをsetした後に

 右上の土台も鉗子による除去を試みましたが

 ビクともしたい適合性バッチリの金属製土台を

 時間をかけて慎重に削り飛ばしコアの印象まで

 2時間以上時間をかけて行い、補綴物の種類を

 どうするかとか単独か連結して作るかを相談し

 次回までに考えてきてもらうことにしました。

 あと、最終的に技工sideでよいと思われる形態

 をシュミレーションすることを承諾いただき

2025年8月に入って作ってきた土台のsetと

 技工士さんが良いと思う形態の仮歯を

 ご本人に確認していただき、解剖学的な

 歯の形態より突出冠を控えた方を選択され

 それをもとに土台の整備と形成印象をして

8月の終わりにはE-max単冠を装着することが出来ました。

 仮歯を普通の3倍以上の手間をかけた分、setにおいて

 ご本人の納得が十分得られたのには胸を撫でおろし

 これでひと段落出来ると思ったのですが、他の虫歯や

 詰め物が脱落することを経験したことで以前処置した

 左上の第一大臼歯が処置途中だという事を思い出され

 たようで、このままでよいのかとご本人は悩まれました。

 私としては、嚙み合わせの中心咬合位が定まらない

 ロングセントリックで中切歯の求心性ガイドが無く

 ましてや側方ガイドが犬歯でない後方臼歯群となり

 咬合圧や側方干渉のコントロールが困難を極め

 セラミック冠での修復はできれば避けたいという

 考えをお伝えしたつもりでしたが、かといって

 ハイゴールドの鋳造冠は自然派としてとか費用

 面でもあまりお勧めできませんでした。

 この前歯の処置中にも右下奥歯の詰め物が脱落し

 外れた下に虫歯が存在し再形成が必要な状態を

 ご本人の自然派流を尊重しドックズベストセメント

 で合着したこともあって、なるべく左上の処置途中

 の歯の処置は見送った方がよいと患者さんに進言し

 そのまま過ぎるのを期待していた自分が居ました。

2025年11月に 左上第一大臼歯の処置した箇所に

 隣接する金属の詰め物が外れたことをきっかけに

 噛むことに支障をきたすようになり

2026年1月にご本人の希望により被せる処置へ

 まずは補強したピンを除去し、パッキング材が施されていない

 頬側側の2本の根の処置をするアプローチをし

 以前の根管の拡大が足りていない分を行い

 根尖の病巣のことも踏まえて薬液消毒し

2026年2月に入って

パッキングし終わった後の土台の型取りをし

 レントゲンでパッキングの状態のことと

 咬合状態の記録を取るときにご本人が

 どこで噛んでいいのかを悩まれているのに

 どう指示を出したものか悩みました。

同年の2月後半に土台の技工が出来てきて

 技工の模型を見ながら形成し印象をし、念のため

 シリコン印象と寒天印象を取り、さてバイトは・・

 技工のことを考えたら必要かと考え一応参考にと

同年の3月中旬に技工物が届き心配事があったので

 set前日に模型上で確認してみようと思ったのは

 印象後の仮歯を口腔内で調整した時に感じた違和感!

 いつもなら調整なしでおさまるはずが、この時は

 適合から噛み合わせまですごく時間がかかった

 ことから「形成の不備が有ったら教えてください。」

 という指示書のコメントになんら反応が無かったこと

 そんな直感的な違和感がいつもは安心してset

 に臨むのが常でしたが、念には念を で

 この状態を見て、バイトを取って送ったことが

 技工士さんの考えを考慮していなかったことに

 気づかされました。

 バイトを取ったところを中心咬合位として作るものが

 当然だと考えたのだと・・

 削る前の模型を送っていなかったこともあり

 ロングセントリックというよりワイドセントリック

 というイメージが必要だというのにバイトを取って

 送ってしまったことと、形成量が足りていなかった

 のにそのまま送ってしまったことも重なって・・

 という反省のもと模型上で出来る限り調整を繰り返し

 その翌日にご本人の口の中でチェックしてみて

 それでもかなり問題が残っていたので急遽予定を変え

 患者さんの了解を取り付け、全てこちらの責任で

 再形成と印象のやり直すという条件で

同年の4月に入って、遠方よりの来院をお願いし

 作り変えるための形成と印象取り直しを慎重に・・

 ただ、気を入れれば入れるほど手が思うようには

 (-_-;)

4月の後半にはE-max単冠としてセットへ向け

 前回のことも考えてsetをする前に

 模型上で入念に咬合チェックをすることで

 口腔内で微調整でなんとかというところまで(-_-;)

 ご本人は、噛んだ感じがよくわからない様で

「高いってどういう感じなのかよくわからなくて・・」

 確かに咬合状態のチェックをする紙やフィルムを

 どう使うかで噛めてたり噛めなかったりする

 この咬合様式は、前歯の補綴物を作るときは

 その不確実性を利用して突出冠を抑えることが

 できて助かったのですが、いざ臼歯部となると

「すいません、やはり他の処置必要な歯の被せ物は

 できるだけ控えた方がよいと思います。」

 という逃げの説明になるのは、私の能力不足かな?

 誰かが説いた理論に喧嘩を売るつもりはないですが

 その理論に当てはまらないときって・・((+_+))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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