妊婦さんの我慢? 子育ての苦労!!
2017年7月 紹介で来院されたとき妊娠中
左上の歯の食片圧入時痛を訴えていたので
レントゲンを撮るのを我慢?し
口腔内写真で意思の共有を計り
フロスを中心に衛生指導を三回ほど行い
一旦 終了で出産に専念していただきました。
2018年3月 出産後に痛みで来院され
左の上下と右下に痛みを訴えるので
レントゲンで神経の処置が必要な虫歯が
左右に下の歯にあり、左の上の歯は初期と
説明、授乳中と言うことを気にされ
痛みを我慢するというので、
ネオダインで消炎鎮痛を試みるも
10日後に、ネオダインの脱落で来院し
再度 同処置をすると
その4日後に激痛を訴え来院
右下は神経の処置が必要にも見え
左下は我慢してもらえれば神経は保存可能か?
本人の希望で、授乳が終わるまで麻酔は控えたい
とのこと、右下の歯を抜髄をしたいのを我慢して
無麻酔で削れるところまで削らせて頂き、
排膿と出血に対して
ビタペックス+キャビトンで凌ぎ
痛みの消退を確認し一旦蓋をし
4月に入って左下の歯を
ドックベストセメントを応用して蓋をし
本人の希望に沿う様に出来のでは と安心
2019年1月 検診で来院時に
右下の一時的な処置だったのを気にされ
本格的な根の処置を希望するので
根充をやり直し、将来的にどうするか考えてもらい
セラミック冠を選択されたので
ファイバーコア装着後、仮歯で様子を見て
同年の4月に
軟性セラミック冠をsetし一段落!と思いきや
同年11月に 左下の歯の歯肉が腫れたと来院
1月に撮ったレントゲンと明らかに違う像が(;゜ロ゜)
急いで処置に入ることに同意して頂き
詰め物を外して問題の部位を見てみると
思ったほどドックベストの効果が無かった模様
普通であれば麻酔を使用したいところを我慢して
無麻酔で根の処置をしていくと
根の半分が生きている可能性を疑える
症状と痕跡を認めたので
半分処置をし、生き残ったであろう神経を
痛みを我慢してもらう前提で保存処置をし
生きた神経を残すかどうか一週間ほど考えて頂き
御本人の希望が定まるのを待ちました。
日を改めて御本人の意思を確認
やはり後々のことを心配され抜髄希望に
麻酔を少量使わせて頂く了承を得て
気合いを入れて根の処置をし、X線で薬液の
根の先からの漏洩と根の先の病変を確認し
安全を考慮し半年程様子を見てもらうため
根の詰め物の過不足を改善してから
仮の蓋をさせて頂きました。
2020年10月 根の先の状態をX線で確認し
何とか問題ない状態であるということで
被せ物をどうするかを噛んでも壊れない
金属か、衝撃に強いセラミックにするか
過剰加重に歯を守る目的のセラミックに
するかを一時間以上掛けて説明しました。
患者さんの意向でファイバーコアで土台を作り
硬性セラミック冠で年内中に修復することになり
同年の12月に3度の型取りのやり直しを経て
何とか年内に修復することが出来
今度こそこれで落ち着くだろうと安心し
2021年10月 検診の時にレントゲンcheckにて
とりあえずはこれで大丈夫だと思ったのですが
2022年4月に 初診時から問題視していた
左上の小臼歯の冠の脱落で来院
「確かこの被せ物は15年くらいしか経ってないと・・」
かなり不信感を持たれているようだったので
本来であればやり直しが必要な状態でしたが
そこをグット我慢して、ダメ元で!という了解下
脱落補綴物の土台と冠が運良く分離出来たこともあり
汚れている内部を綺麗にして、歯質崩壊部を
既成の土台となる材料にて修復して再セットし
噛み合わせの調整を入念にし、再度X線チェック
その場をなんとか治める事ができたと思ったら
同年の6月に同部に関する歯肉が腫れだし
この流れだと再セット物の撤去が妥当でしたが
御本人の意向を尊重しとりあえず様子を見ると
いう事にお互いの意見をもとに決めました。が
同年の11月 腫れが治まらず、写真を見ながら
「外して様子を見たい!」と言う新たな希望に、
X線の再撮影で再処置と保存より抜歯が必要という
状態を認めたのですが、診療の当初から考えていた
妊娠や子育て中という配慮が有った為グッと我慢し
慎重に外してみると、再セットした処置の問題が
明らかに確認でき 反省を迫られました。
そこで少なくとも歯周病の問題はクリアできるよう
処置をし直し 最終処置を決めるときに
「いずれ、ブリッジかインプラント 当医院で
出来るのは入れ歯になると思いますが(;゜ロ゜)」
と言う説明に対し
「出来るだけ我慢しようと思います!
インプラント・ブリッジは考えてないので!」
そうですよね、その方針に賛同されて
当医院を選んでくれているのですから
「歯科医療的に、最善はインプラントという状態
なのですが私は入れ歯をお勧めます!」
だから、御本人は我慢を選択したんでしょうね
きっと(^_^;)