患者さんから教わる予防的行為!
従業員の紹介で 2001年6月に初診で来院
会ったときに驚いたのが
私が通うプールで何度か顔を合わせた方
聞けば、歯科関係に詳しいようで
レントゲンの説明は聞くか聞かないかで
まずは歯科処置の問題を主張され
とにかく入れ歯は 入れない 入れられない
前歯を何とかしたい! と
確かに見てみると
前の先生が頑張った様子が
ありありとしていましたが
ご本人のブリッジも嫌だ
周りのアドバイスも入った
もっともな考え方に
保険診療では限界があることを
了解して頂き まずは歯の移動を行い
プラスチックで固定することを提案
そこで問題は
後ろの歯で噛むことが出来ない
要は、前歯に力が集中する状態
入れ歯を入れるか ブリッジのように3本くっつけて冠を作るか
あらためて問いただすと どちらも無理とのこと
やむなく考えたのが 冠に固定用の突起を付けて両方にくっつける
この構想に辿り着いたのが2002年10月
度重なるプラスチック接着固定のやり直しに
やっとご本人の納得が得られ
私なりに頑張ったのですが
根の周りの炎症が引かず
ご本人も一生懸命歯を磨き
極力前歯を使わず
食べる楽しみは控えている
のになぜだ?と
嘆いておられました。
その年の12月
ご本人の要望と
私の意見が珍しく合い
根の部分だけの除去を
なるべく付けた冠を壊さぬよう
慎重にやる事になり
抜いた後がこのような感じに
まあ、問題の根の周りの腫れは引き
ご本人も納得され そのまま経過観察へ
その間は、みっちり衛生士さんの衛生指導
と思ったのですが、
「特に汚れは問題ないです! やることがありません!」
おぉ~ まさに予防が徹底出来ている
と安心していると
2009年8月に
接着した固定部が壊れ
外れて来院されました
気になっていた
根の部分のカット面
ヤッパリ清掃出来てません
そこで
入れ歯用の人工歯を
即興で削り合わせ
スーパーボンド(接着剤)で
固定して納得して頂きました。
勿論 ブリッジの話しと
インプラントも勧めましたが
やはり NO!
予防と生活管理を約束
2011年10月の状態が
写真になります。
私としては、見栄えが良くなく
ご本人の不快感がないのか
非常に心配でしたが
ご本人の口から
「先生の言っている予防
歯をいじらない は
間違ってないと思うから!」
と友達の従業員の後押しも有り
レントゲンで出てきている問題は
とりあえず説明だけにとどめ
お口の衛生管理だけはしっかりと
定期的に来てもらっていました。
2019年4月に
とうとう恐れていた
奥歯の冠の脱落が
でも何故か痛みが無い
それが仇となって
本人はまたその外れた冠を
そのまま付けて欲しいと
作り直すのは モッタイナイ!
身体に合う物を作るには
お金が出せないと
身体に合った冠を作る
職人肌の技工士さんは・・
だし、レントゲンで根の病気
このまま付けるのは
流石に藪な私でも
抵抗感があるので
即興で根の処置をし
後日症状確認する手間を
省いて
レントゲン確認だけは
させてもらう約束をして、再セットしました。
同年の9月に検診で来られた
その時の状態が
写真では分かりにくいですが
そろそろ、入れ歯への方針転換が
少なくても10年後には来ると説明し
刷掃器具だけの
アンチバイオ的行為に
プロバイオの考えを参考に
炎症コントロールを
積極的にやって欲しい旨
長々と説明しました。
それは、私も予防を念頭に
身体を鍛えてきて思うところ
還暦過ぎてくると、そろそろ
厳しい状態になってくるのではと
●思うように身体が動かない
●分かっているようで覚えてない
●明らかな若い時と違う細菌繁殖
を感じてきている体験を元に
予防の形も年齢に会わせる必要が
あるのではないかと、教えて頂いた
大切な患者さんに
失礼にならぬようにと・・