外れなきゃ良いってモンじゃぁない?! 虫歯の再発
詰めて終わりにならない理由に
詰め物が外れる だけで無く
詰めた所や他の場所に虫歯が再発する
生活習慣病の特質
治ったつもりが 更に進むという
歯医者泣かせ いや 存在価値かも
この方は、23歳の社会人1年目に
飛び込み営業で当医院に来られ
私の話を聞いてミイラ取りになった?
痛みで来院されたのが2010年7月。
ご両親の愛と期待が
良く解る状態に
「ご両親の期待がつよしぎました?」
にけげん顔で
「感謝はしてます!」
(上下の写真は2014年12月撮影)
その勢いがあったので
期待して予防を優先し
衛生指導で暫く様子見へ
仕事上の立場を考えずに
左上の親知らずは抜きましたが
2011年7月には左下の親知らずを
当医院で抜き 反対側の下の親知らずは
口腔外科に紹介する旨を伝え経過観察
聞こえの良い ”予防” で
ところが
2012年11月に左上の詰め物の下に虫歯
凍みると言って来院
2011年の9月にも同じ詰め物の下に
虫歯が出来プラスチックで蓋をし
仕事と生活を見直すように指示したのに
この状態は折角ご両親が願いを込めた
期待に反しているよ
つい嫌みを口にし
詰め物を外さず処置をするように勧め
再発予防に貢献しうる詰め物を
詰めさせてもらいました。
しかし、予想通り?反してかなぁ
2013年2月右下の小さい奥歯に
またしてもかなり大きめの虫歯
歯と歯の間はウィークポイント
糸ようじやフロスを使ってるとは
本人が訴えていますが
単に歯を磨くだけでは
どうにもならないという説明は
耳に留まらないようです
そうこうしているうち
2013年7月早くも一番恐れていた
親知らずを抜いた前の歯に
虫歯が
レントゲンで分かるように
詰められない場所にある虫歯
これを処置するには神経を取ったほうが
良いかもと説明するも
「ドックベストでお願いします!」
マスコミの威力でしょうか?
私の判断でここは通常に
詰めるだけにしたのですが
2013年10月またしても問題が
歯の破折を伴っていますが痛みは軽微
神経の処置をと思いましたが
本人の希望が頭を過ぎり
ダメ元でドックベストセメント
で応用させてもらいました。
彼の仕事は相変わらず営業職
ということもあり過酷のよう
今度は以前詰めた小さい奥歯の
詰め物の下に虫歯が・・
とりあえずここもドックベストセメント
で虫歯縮小を期待しプラスチックで
蓋だけすることに
2014年7月にその歯がもとで
歯の根っこの歯肉部分が腫れて
もう根の処置をしないといけない
状態に、ご本人に納得してもらい
腫れた歯肉の処置と一緒に
根の処置を数回にわたって行い
腫れを引かせ
私の嫌いな イヤ苦手かな?
白い被せ物をすることに
2016年6月 とうとう再三詰め直し
ドックベストセメントを駆使した
左の下の歯が、これでもかという虫歯の拡大
これは正直凹みましたが、本人曰く
「痛くないので 残せると思います!」
の強気な言葉に背中を押された気分で
「駄目かもしれない歯に、高い金属
金色になるんだけど入れる気ある?」
半分脅しのような説明に
屈する事無く即答されたので
迷うこと無くドックセメントに
自費の金属をふんだんに使う設計で
メタルフリーより咬合安定を重視し
ガッツリ削ってとは行きませんが
残せるところを極力残し
接着技術に頼ることにしました。
メタルフリーのご時世に
この修復は、男性だから
私の話を聞いてくれるから
出来るんだナァ~
と患者さんに感謝しながら
2018年3月のレントゲンが
こちらです
そして
お口の中の写真
撮りながら
「仕事はまだ忙しいの?」
「自分の時間はできてるの?」
などと、予防をカウンセリング
してるつもりが
2019年9月にまた受診の電話が
「今度は右の上が・・」
まさかと覗き込めば
「今回もドックで!」
えぇ~ 犬でもあるまいし
忠実に虫歯こさえて喜ぶ歯医者は
やぼでしょ いや 藪かぁ~
(;゜ロ゜)